もしも盗難に遭ってしまったら 〜雑損控除〜 〔 H23.2.11 〕

現金はもちろん、自動車やバイクや貴金属などが盗難にあった場合、税金が軽減される制度があります。それが「雑損控除」です。
 雑損控除を受けるためには、警察に行って盗難届を提出して、雑損控除の申告のための証明をもらわなければなりません。(盗難届を出すと半日くらい拘束されることがあります。)

控除できる金額は下記の計算式のうち、どちらか多い金額となります。
(1) (損失額)−(総所得金額等)×10%
(2) (損失額のうち災害関連支出の金額)−5万円

※損失額=損害金額−保険金や損害賠償金などにより補填される金額
※災害関連支出の金額とは、盗難の場合盗難により損失が生じた、住宅家財等の原状回復のために支出した金額などです。
※損失額が大きくてその年の所得金額から控除しきれない場合には、翌年以後(3年間が限度)に繰り越して、各年の所得金額から控除することができます。

雑損控除の対象となる資産
 雑損控除を受けるためには、損害を受けた資産が『生活に通常必要な資産であることが必要です。例えば、自動車が盗まれた場合、通勤用自動車なら控除の対象となりますが、レジャー使用を目的としたアウトドア用の自動車は対象外となります。
 また、1個又は1組の価額が30万円を超える貴金属、書画、骨董などの高価な資産も生活に通常必要な資産とはいえず雑損控除の対象にはなりません。

雑損控除の対象にならなかった事例として、下記のような事例があります。
オートバイ(400cc)が盗難にあったケース…このオートバイが生活に通常必要な資産であるかどうかは、オートバイの使用状況によって判断します。本件の場合、オートバイの使用状況が、1週間に1回程度しか使用されておらず、さらに、本件オートバイが大型オートバイ(400CC)であるとの理由で、本件オートバイは、「生活に通常必要な資産」とはいえず、雑損控除は適用できないとされました。

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